こんにちは。
株式会社エス・スリーのスタッフです。
本日は、Googe Cloudで使えるVertex AIの話題です。
沢山の機能がありますが、本日は「記事の要約」機能を使って、日本の文学作品を要約してみました。
Vertex AI Studioで試してみることができます。
要約したのは、夏目漱石の「私の個人主義」です。
リンク先の青空文庫で見ると分かりますが、現代の私たちには少し読みづらい文章です。
それをコピペすると…
箇条書きで整然と出力されました。
元の文章を読み解くのに比べると、出力された箇条書きを読むのは労力がずっと少なく済みます。
もう少し、元の文章が分かりづらいものを試してみます。
新渡戸稲造の「人格の養成」、短い文章ですが、なかなか読みづらさがありますよね。
これを要約すると
急に現代の自己啓発本のような、「人生で成功するための10のリスト」みたいになりました。
AIの読解力を鵜呑みにして良いか分からなかったので、元の文章も読んでみましたがおおむねそのようなことが書かれています。
ただ、元の文を読んでみると、英文学を専攻した女性向けの卒業のはなむけの文章であることが読み取れますが、要約の方では誰向けの文章なのか読み取れないのは少し気になります。
要約だけ見ると、「女房の勢力」とは？と思ってしまいます。
もしかしたら、AIがジェンダーに配慮してあえてスルーしているとか…？
また、元の文章で最も重要な主張と思われる、「思想を養う、人格を高める」という部分が、出力結果ではそのための手段である読書とか、日記を書くとかのことと同列になってしまっていて、これが自己啓発本のような印象の原因かもしれません。
ただ、記事の要約のためのAIを文学作品に使っているので文句を言うのは間違っています笑
ということで、こちらのVertex AIは有料サービスではありますが、文字数の制限もありません。
利用料金はこちらで、今回使用したモデルはgemini proのテキスト入力/出力となるので、実際に「私の個人主義」のほうの入出力文字数をカウントしてみたところ、
入力：24901文字 0.000125×25=0.003125ドル（約0.4円）
出力：475文字 0.000375×2=0.000375ドル（約0.05円）
※1ドル150円として計算
と、かなり安い価格で利用できました。
大量のテキストを扱うお仕事や勉強をされている方には便利だと思います。
皆様もご興味があれば試してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
